編曲裏話。 交響組曲-ラララ終末論。- について 【その2】



前回はこちら。

さて、楽曲全体の解説やら編曲の苦労話やらに入りたいと思います。
今回は、「Opening Act. – 憂鬱な夜明け」について。
「交響組曲-ラララ終末論。-」全体の幕開けでもあり、そして今回の編曲で一番時間をかけた部分でもあります。

■Opening Act. – 憂鬱な夜明け
アレンジャーの面目躍如といいますか、本当にアレンジらしいアレンジをやったなあ、という部分です。終末シリーズのメドレーと聞いて動画を再生して、最初がこれで面食らった人も多いんじゃないでしょうかw

終末シリーズを編曲するに当たって、オープニングっぽいものが無いなあと思ったのが最初です。単純にしゅうまつの最初から演奏してもいいんですけど、オケで表現するのにちょっとイメージが違うなあというか。大きな物語の幕開けになるようなパーツが欲しかった、というところがスタート地点。ただ完全にオリジナルを付け加えるなんてそんなことは絶対に出来ないし蛇足になってしまう。そんなわけで、各曲の特徴的なパーツを変奏曲的にアレンジして、つなぎ合わせてみました。

イメージとしては、映画のオープニングシーンみたいな感じですね。これから作中に出てくるであろう色々な場所や風景をPANで撮りながら、監督とか主演の名前が出てくるような。
まだ本格的な戦争は始まっていないんだけど、大国同士がにらみ合っていたり、所々で小競り合いがあったり、なんとなくピリピリしている世界の様子。それでもやっぱり海は穏やかで、そこにゆっくりと日が昇ってくる。少しずつ普段通りの日常が始まって、都市には車が走り始めたり人々が仕事を始めたり…でも、なんとなく全体的に憂鬱な、閉塞感というかいやーな感じが漂い始めていて。そんな中で、決定的な運命の日がやってくる…そんなイメージです。どれだけ伝わってるかなあ。

さて、譜面的なお話。各パーツのネタばらしを。

○冒頭~11小節目
低音の動きは16bitのサビの冒頭(「ぼーくーらのー」の部分)。対になるトランペットのファンファーレ的なフレーズは、ワンダーラストの最後(「オワラナイ ウタヲ ウタオウ」の部分)です。
メロディのつなぎ合わせはすぐにできたんですが、バッキングがなかなか決まらず…。とりあえずで埋めたホルンが意外と良かったので、そのまま弦を足したりして形にしています。ちょっとFFっぽいかな?w
オープニングとして、全体に通じる重々しい雰囲気は良く出せたんじゃないかなあと思ってます。
6小節目→7小節目は、4/4→2/4の変拍子になってます。伸ばしの長さがたりないなあ、とか思ってこんな感じに。一拍減らして5/4の1小節にするか迷ったんですけど、結果的にこれで良かったんじゃないかな。

○12小節目~17小節目
「しゅうまつがやってくる!」のBメロ部分です。ここはメロディを崩したりしていないので、気づいた方も多いのでは。
ここから先については、最初からこの形で頭の中で鳴っていたので、そのまま引っ張り出しただけ、という感じ。改めて音鳴らして見て思うのは、DQ5とかの海のシーンに近い雰囲気があるかも?とか。
本番のとき、実はここの17→18小節目のテンポチェンジでえらく苦労してました…。

○18小節目~21小節目
「しゅうまつがやってくる!」のサビの部分。さすがにここと次はわからない人の方が多いかなあ…。譜形はまったくおなじになってるんですが、拍子とコードが随分変わっちゃってますしね。ここと次は1セットになっています。

○22小節目~26小節目
「*ハロー、プラネット。」のオハヨーハヨーの部分です。さすがに指摘もされないし、誰も気がついて無いかもしれないですね…w っていうか演奏してるニコオケのメンバーも把握していないかも。(言ってはいるけど理解出来ていない可能性が…w)
5/8の変拍子にしてあるので、直前の3拍子との差が出て面白い感じに出来たんじゃないかなあと思ってます。
今回のパーカッションは全面的にめいぽー氏に補編曲をお願いしているんですが、いやータンバリンがいい仕事してますよねー。直前の3拍子の部分で「ワルツっぽくしますか?」って質問した時に、「いや、あえて外しましょう」っていう回答が返ってきて。で、出来上がりがこんな感じです。いやーやっぱパーカスの専門家に聞くと違うわ…。

○27小節目~29小節目
「ワンダーラスト」のイントロの細かい音符を改変してあります。
拍子は7/4。この先に起こる破滅を暗示させるように、かなりクラスタに近いような和音を鳴らしてあります。
とはいえ、完全なクラスタじゃないんですよねえ。頭の中では確実に「こういう音」っていう和音が鳴っていて。でも、普通の綺麗な和音とは全然違う音なので、構成音を取るのにものすごく苦労しました。
ちなみにベース音だけが1音先行して(メロディと1音ずれて)動いているんですが、これは昔ピアノで弾いたことがある「ラストエンペラーのテーマ」を参考にしていたりします。「energy flow」とかと一緒になってるピースの譜面だったと思うんですけど、知ってる人いますかねえw

と、そんなわけで今回はここまで。
次回は「しゅうまつがやってくる!」のアレンジについて書きたいと思います。
ではではー。

次回はこちら。

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コメント

  1. ピンバック: 編曲裏話。 交響組曲-ラララ終末論。- について 【その1】 - わなログ。

  2. >各曲の特徴的なパーツを変奏曲的にアレンジして、つなぎ合わせてみました。

    オペラの序曲なんかと一緒ですねー。
    劇中のハイライトを出して、物語の導入にするという。

  3. ピンバック: 編曲裏話。 交響組曲-ラララ終末論。- について 【その3】 - わなログ。

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